ビジネスの現場でも、日常生活でも、
「イライラして冷静になれなかった」
「感情的になって判断を誤った」
という経験は誰しも一度はあるでしょう。
そういう方には私はこんな考えをおすすめしています。
◆ イライラは“ただの現象”である
多くの人は「イライラしている自分」を“自分自身”だと思い込んでいます。
でも、実はそれは違います。
イライラというのは、脳が外部刺激に反応して分泌する
ホルモンと電気信号の反射的な応答にすぎません。
たとえば誰かに嫌なことを言われたとき、
一瞬でムッとしたり、怒りがこみ上げたりします。
それはあなたが意識して「怒る」と決めたわけではありません。
脳内の扁桃体が危険を察知し、反射的に感情を起こしているだけです。
つまり、イライラは「意識」とは切り離された、ただの現象なのです。
◆ 感情は湧く。しかしそれに飲まれるかは選べる
イライラという現象が起こるのは自然なことです。
しかし、その現象に引きずられて怒鳴ったり、冷静さを失ったり、
判断を誤ったりするのは「意識の選択ミス」です。
本来、私たちはこのように考えることができます。
「今、イライラという現象が自分の中で起きている」
「でも、それは“私”ではない」
このようにメタ認知(=自分の思考や感情を客観視する力)を働かせることで、
イライラを“観察する側”に立つことができます。
観察者としての自分に立てば、イライラに飲まれず、コントロールできるようになる。
これが、感情に支配されずに生きる第一歩です。
◆ ビジネスの成功者ほど、感情に飲まれない
冷静沈着で感情をコントロールできる人こそ、ビジネスの世界では圧倒的に有利です。
- 営業で断られても感情的にならず分析できる
- 経営判断において不安に飲まれず事実を直視できる
- スタッフのミスにも過剰反応せず、原因と対策に集中できる
成功している経営者ほど、
「感情の現象化」には自覚的であり、
怒りや苛立ちを“自分”と混同しません。
その結果として、常に合理的な判断を積み重ね、
ブレない軸と成果を手にしていっています。
◆ 【まとめ】感情は自然、でも主導権は渡さない
- イライラは「あなた自身」ではない。脳内で起きるただの現象である。
- その現象を観察できれば、あなたは感情に飲まれなくなる。
- 成功する経営者は、感情に気づきながらも、それに行動を委ねない。
“怒らない人”になる必要はありません。
“怒っても怒りに支配されない人”になることが、最も強いです。
あなたの中で起きるイライラを、
「ほう、今こんな反応が起きているな」とただ眺めてみましょう。
そうするだけで、あなたの感情に対する立ち位置が変わり、
意思決定の質が一段階上のレベルに進化するはずです。